東京大学理学部、大学院数理科学研究科 / 2009年夏
計算数理II <2009年夏,水2(10:40-12:10) / 126教室 / 数学科4年>
数値解析学<2009年夏,水2(10:40-12:10) / 126教室 / 大学院数理科学研究科>
シラバス
- 授業の目標と概要:
様々な物理現象の記述に現れる偏微分方程式を対象にして、数値的方法に基づく近似解法とその数学理論の概要を解説する。
- 内容:
- 熱方程式に対する差分法
- 波動方程式に対する差分法
- Poisson方程式に対する差分法
- 有限要素法
- Lax-Milgramの定理
- 参考書:
- 菊地文雄・山本昌宏:微分方程式と計算機演習,山海堂, 1991年.
- 田端正久:微分方程式の数値解法II,岩波書店, 1990年.
- G. D. Smith: Numerical Solution of Partial Differential Equations,
Oxford University Press, 1965.
- 成績評価:レポート
- 数理分類番号:551
授業記録(配布物等)
- 第1回(4/8):
- 授業の説明(ガイダンス資料)
- I. 熱方程式に対する差分法:
- 1. 熱方程式(初期値境界値問題,一意性と最大値原理,可解性とFourierの方法,Duhamelの原理)
- 第2回(4/15):
- 2. 熱方程式の差分近似,(a)差分近似,(b)陽解法,(c)陰解法
- 配布資料
- 第3回(4/22):
- 2. 熱方程式の差分近似(続き),(d)$\theta$法,(e)非斉次問題
- 3. 誤差解析,(a)$\ell^\infty$解析
- 第4回(5/13):
- 3. 誤差解析,(a)$\ell^\infty$解析(続き),(b)$\ell^2$解析
- 配布資料
- 第5回(5/20):
- II. 波動方程式に対する差分法:
- 1. 波動方程式(d'Alembertの解,Fourier級数,依存領域,影響領域,伝搬速度,差分法)
- 配布資料
- 第6回(5/27):
- 2. 差分法の解析(離散Fourier級数,離散Parsevalの等式,安定性,誤差評価)
- 第7回(6/3):
- III. Poisson方程式に対する差分法
- 1. Poisson方程式
- 2. 差分法:長方形領域の場合(差分近似,最大値原理,安定性と誤差評価)
- 第8回(6/10):
- III. 3. 差分法(一般の領域の場合,連立一次方程式の反復解法)
- 第9回(6/17):
- IV. 変分原理と有限要素法:
- 1. Dirichletの原理(Poisson方程式,汎関数最小化問題,停留条件とEuler方程式,Ritzの方法とGalerkinの方法)
- 2. 有限要素法(三角形分割,連続区分一次要素,有限要素近似)
- 配布資料
- 第10回(6/24):
- 3. Sobolev空間(H^1(\Omega), H^1_0(\Omega), 稠密性,Sobolevの埋め込み定理,トレース定理)
- 4. 弱解と正則性(弱形式と弱解,Rieszの表現定理,弱解の正則性)
- 第11回(7/1):
- 4. 弱解と正則性(Galerkin近似, Galerkin直交性, Gakerkin近似の最良性, Ceaの補題)
- 5. 正則な三角形分割(局所的補間誤差,Zlamalの最小角条件, 正則な三角形分割, 大域的補間誤差)
- 第12回(7/8):
- 6. 有限要素法の誤差解析(H1誤差評価とL2誤差評価)
- freefem++による数値計算(資料は『講義ノート』の「有限要素法と非線形楕円型方程式の解の可視化」を見て下さい)
- レポート問題
- 第13回(7/15):
- V. Lax-Milgramの定理
- Lax-Milgramの定理,変分原理,Galerkin近似,移流拡散方程式
- 第14回(7/22):レポート作成日
この講義は終了しました。