東京大学理学部 / 2008年冬
計算数学II(本郷) <2008年冬,火1(8:30-10:00) / 旧1号館150室 / 3・4年>
シラバス
- 趣旨・内容:自然科学や社会科学に現れる数学的問題を,
(コンピュータを用いて)数値的に解くための方法
とその数学的理論を解説する.具体的には,(順不同で)次の話題を扱う:
- 数値計算における誤差
- 非線型方程式
- 連立一次方程式
- Lagrange補間とNewton-Cotes型数値積分
- Hermite補間とGauss型数値積分
- 常微分方程式
- 成績評価:レポート(2回)
- 教科書・参考書:
基本的には,次の本に沿って講義をします:
- 山本哲朗,数値解析入門,サイエンス社(初版1976年,第2版2006年)
次の本も参考にして下さい:
- 森正武,数値解析,共立出版(初版1973年,第2版2002年)
- 皆本晃弥,C言語による数値計算入門,サイエンス社(2005年)
授業記録(配布物等)
- 第1回(10/7):
- 講義の説明(ガイダンス資料:修正済10/10)
- I. 数値計算における誤差:1. 丸め誤差(浮動小数点系,相対誤差); 2. 桁落ち
- 第2回(10/14):
- II. 非線形方程式:1. 二分法,2.反復法(縮小写像の原理),3.反復法の解析
- 第3回(10/21):
- II. 非線形方程式(つづき):3.反復法の解析(収束定理,丸め誤差の影響,収束の速さ),4. Newton法の解析(収束)
- 第4回(10/28):
- II. 非線形方程式(つづき):4. Newton法の解析(収束の速さ),5. 停止条件,6. 多変数の場合(反復法の収束)
- 第5回(11/4):
- II. 非線形方程式(つづき):6. 多変数の場合(多変数のNewton法とその解析)
- III. 連立一次方程式:1. Cramerの公式
- 第6回(11/11):
- III. 連立一次方程式(つづき):2. Gaussの消去法(LU分解,前進消去,後退消去,計算量,ピボット選択,置換行列)
- 第7回(11/18):
- III. 連立一次方程式(つづき):3.ノルム(ノルム,行列のノルム,スペクトル半径)
- 第8回(11/25):
- III. 連立一次方程式(つづき):4. 直接法の誤差解析(条件数),5. 反復法(Jacobi法,Gauss-Seidel法,SOR法,収束定理,優対角行列)
- 第9回(12/2):
- III. 連立一次方程式(つづき):5. 反復法(収束)
- IV. Lagrange補間と数値積分:1. Lagrange補間多項式,2. Chebyshev多項式
- 第1回レポート (締切12/19,理学部教務掛のレポートボックス)
- 第10回(12/9):
- IV. Lagrange補間と数値積分:3.Newton-Cotes積分公式(閉型・開型公式,台形則,Simpson則,中点則,複合則)
- V. Hermite補間と数値積分:1. Hermite補間多項式,2. 直交多項式(直交多項式系の存在)
- 第11回(12/16):
- 第12回(1/13):
- V. Hermite補間と数値積分:2. 直交多項式(根の分布),3. Gauss型数値積分公式
- VI. 常微分方程式の初期値問題: 1.基本定理
- 第2回レポート (締切2/4,理学部教務掛のレポートボックス)
- 第13回(1/20):
- 第14回(1/27):
- VI. 常微分方程式の初期値問題: 2. 一段法,3. Runge-Kutta法の解析,4. 刻み幅の自動制御(RKF45公式)
- 第15回(2/3):
この講義は終了しました。